「不動産投資はまだ初心者だけど、一棟物件のオーナーになって不労所得で生活したい!」
このように考えて不動産投資に興味を持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。「不労所得で生活する」ためには、区分マンション投資よりも一棟物件投資の方がベターでしょう。
それは一棟物件投資のほうが高利回りになる可能性が高いからです。
もともと一棟物件のオーナーは、土地を持つ地主さんが多かったのですが、ここ最近ではサラリーマンの方も増えているようです。日銀の金融緩和政策により、サラリーマンの方でも有利な条件で融資を利用して購入することができるようになったからです。
しかし、区分マンションと比較して、一棟物件は物件購入時の初期費用が高く、さらに物件の管理や修繕など様々な知識が必要になるので、初心者にとってはハードルの高い投資です。失敗しないためには一棟物件の選び方のポイントをきちんとおさえておくことが重要です。
そこで今回は、一棟物件投資で失敗しないために、不動産投資の初心者がおさえておくべきポイントまとめました。これから一棟物件投資を検討されている初心者の方のご参考になれば幸いです。
目次
2、区分マンション投資と比較した一棟物件投資のメリットとデメリット
6、初心者が一棟物件投資を始める前にやっておくべき3つのこと
1、そもそも一棟物件投資とは?
(1)そもそも一棟物件投資は?
そもそも一棟物件投資とは、一棟のアパートやマンションなどを購入して、オーナーとして部屋を賃貸に出すことによって、毎月安定した賃料収入を得る不動産投資の一種です。
(2)一棟物件投資の種類
一棟物件には、建築工法によって大きく以下の3種類があります。
- 木造
- 鉄骨造
- 鉄筋コンクリート造(RC)
物件価格は木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の順番に高くなります、一般的には、比較的価格が安く、修繕管理もそれほど手間がかからない木造を選ばれる方が多いです。
2、区分マンション投資と比較した一棟物件投資のメリットとデメリット
一棟物件投資で失敗しないためには、事前にメリットとデメリット(リスク)をきちんと把握しておくことが重要です。
(1)一棟物件投資のメリット
初期費用が安く初心者が比較的に始めやすい区分マンション投資と比較した一棟物件投資のメリットをみてみましょう。 大きく以下のようなメリットが挙げられます。
- 部屋が複数あることにより、区分マンションより収益性が高い
- 部屋数が多いことから、家賃収入がゼロになることほとんどない
- 将来的に建物の価値がなくなっても、土地の価値が残る
- 土地の持ち分が大きいことから、相続税や贈与税などの税金対策としてより効果が高い
- 高利回りが期待できる
- 経費計上できる項目が多く、不動産所得税を安くおさえることができる
など。
(2)一棟物件投資のデメリット
一方、区分マンションと比較して以下のようなデメリットが挙げられます。
- 物件価格が高いことから、初期費用がかかる
- 万が一物件に不祥事などが起きた場合、物件全体の価値が下がってしまう
- 部屋数が多いことから、入居者審査、設備の定期点検など建物の管理にコストと手間がかかる
- 物件価格が高いことから、万が一売却となると売却期間が長くなる(流動性が低い)可能性が高い
など。
3、一棟物件投資は新築?それとも中古?
一棟投資物件と言っても、新築と中古によって、投資する金額、リスクや収益性も大きく変わってきます。 以下にて新築と中古物件のそれぞれのメリットとデメリット(リスク)について書いていきますので、参考にしてみて下さい。
(1)中古一棟物件のメリットとデメリット(リスク)
まず、新築一棟物件と比較した中古一棟物件のメリットとデメリット(リスク)をみてみましょう。
①中古一棟物件のメリット
中古一棟物件には以下のようなメリットが挙げられます。 ・新築より比較的初期費用は安くおさえることができる ・初期費用が安くおさえることができることから、高利回りが実現しやすい ・安くおさえた費用で、物件をリフォームすることができる など。
②中古物件のデメリット(リスク)
一方、以下のようなデメリットがあります。
- 新築より担保価値が低いことから、融資額が低くなる傾向がある
- 隠れた瑕疵(欠陥)がある場合がある
- 入居者がいる場合、物件の現状を直接に確認することができない
- 築年数によって、減価償却が残された年数が短くなる
など。
中古建物の利回りが魅力的に感じられる方が多いようですが、万が一物件に瑕疵が隠れていた場合(物件に欠陥があった場合)、莫大な修繕費用がかかってしまうリスクが高いので、その瑕疵は初心者の方では、なかなか判断することが難しいでしょう。
また、中古一棟物件が売却されるタイミングの多くは、そろそろ大型修繕が必要な時だと言われています。そのようなタイミングの物件を買ってしまうと、購入後すぐ修繕する必要になってしまします。購入前に修繕計画などきちんと確認するようにしましょう。
(2)新築一棟物件のメリットとデメリット(リスク)
次は中古一棟物件と比較した新築一棟物件のメリットとデメリット(リスク)についてみてみましょう。
①新築一棟物件のメリット
- 新築というブランドから、高い家賃でも比較的入居者がつきやすい
- 物件の担保価値が高く、金融機関からの融資が受けやすい
- 売主から購入する場合、仲介手数料を節約することができる
- 新築のため、建物の修繕費など安くおさえることができる
- 最新の建築基準を満たしていることから、耐震性などの心配は少ない
などです。
②新築一棟物件のデメリット(リスク)
一方、新築物件には以下のようなデメリット(リスク)が挙げられます。
- 新築のため、物件価格が高い
- 物件価格が高いことから、高利回りとなりにくい
など。新築は物件価格が高いですが、新築というブランドで入居者が決まりやすく、空室率をおさえることができます。また、担保力も高いことから、金融機関からの融資額も高くなる傾向があります。
4、初心者に適している一棟物件投資とは
ここまで読んで頂いた方には、一棟物件投資のメリットとリスクについてご理解頂けたのではないでしょうか。 では、不動産投資の初心者にはどのような一棟物件が適しているのでしょう。 上記「3−(2)新築一棟物件のメリットとデメリット(リスク)」の点を考慮すると新築の木造一棟アパートの方が比較的リスクをおさえることができます。
よって初心者に適していると言えるでしょう。 以下にて、売主として新築一棟アパートを販売しているアパート投資会社のサイトをピックアップしましたので、物件を探される時にぜひ利用してみて下さい。
(1)アイケンジャパン
(2)MDI
(3)リアライズ・アセットマネジメント
5、不動産投資ローンの仕組み
一棟投資物件の購入にあたっては、ほとんどの方が融資を利用されます。初心者の方が初めて融資を受けるには、事前に不動産投資ローンの仕組みや審査基準などについてきちんと理解しておくことが重要です。
(1)不動産投資ローンの審査基準
不動産投資ローンは購入者が住むわけではないので(よってきちんとローンを支払わない可能性があるため)、住宅ローンに比べて審査基準が厳しくなっています。 大きく以下のような審査基準が挙げられます。
- 物件の資産価値
- 事業の採算性や継続性
- 名義人の年収、金融資産、勤務先の売上高等
など。
(2)不動産投資ローンは2種類ある
不動産投資ローンには、大きく以下の2種類があります。
- 物件購入する不動産投資会社による「提携ローン」
- 自分で金融機関に斡旋する「金融機関ローン」
もちろん、日頃から付き合いがある金融機関があればいいですが、そのような金融機関がない方がほとんどではないでしょうか。そのような場合、物件を購入する不動産投資会社から「提携ローン」を紹介してもらった方が、金利や融資枠など有利な条件で受けられやすい傾向があります。
6、初心者が一棟物件投資を始める前にやっておくべき3つのこと
初心者の方が一棟物件投資で失敗しないためには、一棟物件の賃貸経営について勉強して、知識を身に付け理解を深める必要があります。 具体的な勉強方法としては以下の通りです。
- 一棟物件投資の本を読み基礎知識を身につける
- 実際に一棟物件をやられている方が書いてるブログを参考にする
- 一棟投資物件のセミナーに参加して、市場の最新情報を把握
詳しい内容については「アパート経営とは?アパート経営を成功させるため絶対に知っておきたい12のこと」を参考にしてみて下さい。
まとめ
今回は不動産投資の初心者が選ぶ一棟投資物件について書きましたがいかがでしたでしょうか。
一棟物件には区分マンションと比較して、キャッシュフローが出やすいなどのメリットがあります。しかしその分投資金額が高く、管理なども手間がかかるなどのリスクも多くなります。
初心者が一棟物件投資で失敗しないためには、事前にリスクをきちんとおさえることが大切です。この記事が一棟物件の投資を検討されている初心者の方のご参考になれば幸いです。