この記事をお読みの方の中には、不動産経営に興味があるものの、具体的に不動産経営をどのように始めたらいいのか、不動産経営のメリットやリスクなど分からないことが多く、なかなか次の1歩が踏み出せていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、東京オリンピック開催により東京を中心に不動産の価格が高騰した「今」、不動産経営を始めるタイミングについて悩まれている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、不動産経営を成功させるために事前に知っておくべき知識を以下の通りまとめました。
- 不動産経営を始めるタイミングは?
- 不動産経営は儲かる?利回りについて
- 不動産経営のメリットは?
- 不動産経営のリスクは?
- サラリーマンが不動産経営するには?
- 実際に不動産経営を始めるには?
今回の内容がこれから不動産経営を検討されている方のご参考になれば幸いです。
※この記事は2014年10月に公開したものを2016年10月13日に加筆・修正しました。
目次
1、不動産経営を始めるタイミングは?
東京オリンピックの開催決定を機に、少しずつ上昇した不動産価格が一気に高騰しました。
(1)今の不動産価格は?
下記国土交通省が2016年9月5日に発表した「不動産市場動向マンスリーレポート」の通り、2013年からマンションの価格が右上がりと上昇していることが分かります。
出典:国土交通省「不動産市場動向マンスリーレポート」
(2)不動産経営を始めるタイミングは?
2013年からずっと不動産の価格が上昇しているとは言え、「オリンピックに向けてこの先も上がるのだろうか・・・」と価格推移に不安を感じ、不動産経営を始めるタイミングで悩まれている方も少なくないでしょう。
下記のような事情を踏まえると、このタイミングで始めることを前向きに検討してもよいでしょう。
- マンションの家賃相場も少しずつ上昇している
- 金融緩和により不動産投資ローンが有利な条件で利用しやすくなった
など。今後の不動産価格推移について詳しくは「不動産の価格の推移と今後の予測について」を参考にしてみて下さい。
2、不動産経営は儲かる?不動産経営ならではのメリットとは?
(1)不動産経営は儲かる?不動産経営の利回り
不動産経営を検討される際に、運用実績の一つの目安となる「利回り」について気にされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不動産のポータルサイトには、利回り「10%」以上の物件も数多く掲載されていて、不動産経営は高利回りな投資商品だと思われている方も少なくないでしょう。
しかし、現実ではそう簡単ではありません。
東京都心部の収益物件の表面利回りの相場は以下のようになっています
- 住居系 5〜6%
- 事務所系 6〜7%
- テナント系 7〜8%
なお、利回りの計算方法などについて詳しくは「不動産投資で安定収益を出すために知っておくべき利回りに関する9つのこと」を参考にしてみて下さい。
(2)不動産経営ならではのメリット
上記の通り、不動産経営で高利回りの資産運用をするのは簡単ではありません。しかし、それでも不動産経営はオススメです。不動産経営ならではのメリットとはなんでしょう。
具体的には以下のようなメリットが挙げられます。
- 「不動産」という実物資産が残る
- 不動産の評価が低いため、相続・贈与税対策として有効である
- 融資を利用することができることから、少額の自己資金から始められる
- 団体信用生命保険に加入することによって、万が一に備え生命保険のかわりになる
- 安定した家賃収入により私的年金の確保ができる
など。詳しい内容については「不動産投資は意外と儲からない?それでも不動産を購入すべき理由」を参考にしてみて下さい。
3、不動産経営のリスクは?
一方、不動産経営で失敗しないためにはリスクもきちんと知っておきたいところです。
不動産経営には大きく以下のようなリスクが挙げられます。
- 空室により収入が「ゼロ」になるリスク
- 部屋の家賃が「下落」するリスク
- ローンの返済期間中に金利が「上昇」するリスク
- 売却時に時間がかかる(流動性)リスク
など。不動産経営のリスクについて詳しくは「不動産投資で失敗しないため知っておくべき14個のリスクまとめ」を参考にしてみて下さい。
4、不動産経営を成功させるために事前にやっておくべきこと
ここまで読んでいたただいた方には、不動産経営ならではのメリットがあるのと同時に、リスクもあることを分かって頂けたのではないでしょうか。
不動産経営で失敗しないためには、リスクを最小限におさえることが大切と言えます。
そのため、不動産経営を始める前にやっておくべきことをおさえておきましょう。
大きく以下の4つのことが挙げられます。
- 不動産経営にかかるお金(費用)をおさえる
- 不動産経営の手法をおさえる
- セミナーにて不動産経営の最新情報を収集する
- 不動産の売買契約書から不動産の基礎知識を勉強する
など。詳しい内容については「不動産投資を勉強するにあたりおさえておきたい6つのポイント」を参考にしてみて下さい。
5、サラリーマンが不動産経営をするには?
金融緩和によりサラリーマンの方でも有利な条件で融資が受けられるようになったので不動産経営を始める方が増えています。
本業で忙しいサラリーマンが不動産経営をするには、以下の点をおさえておくことが重要と言えるでしょう。
- サラリーマンに適した物件を選ぶ
- 管理会社に管理を丸投げしない
- 実質利回りをきちんと確認する
- いい物件を探すのは大変
- 不動産所得により確定申告する必要がある
サラリーマンが不動産経営で知っておくべき内容について詳しくは「サラリーマンが不動産投資で失敗しないために知っておくべき10のこと」を参考にしてみてください。
なお、サラリーマンにて不動産所得がある場合、確定申告が必要となるケースがあります。
確定申告の手続きや必要な書類などについて詳しくは「不動産所得があるサラリーマンのための確定申告講座」を参考にしてみて下さい。
6、実際に不動産経営を始めるには?
最後に、実際に不動産経営を始める場合の流れをみてみましょう。
大きく以下の流れになります。
- 不動産経営の基礎知識を勉強する
- 購入する投資不動産の予算を決める
- 信頼できる不動産投資会社を選ぶ
- 興味がある物件の現地確認をする
- 買付書を提出する(融資を受ける場合のみ融資の仮審査を受ける)
- 重要事項の説明を受ける
- 売買契約書を締結する(手付金を支払う)
- (仮審査がOKな場合)不動産投資ローンの本審査を受ける
- 決済・物件の引渡しを行う
- 賃貸管理会社を選び不動産経営を始める
詳しい内容については「不動産投資は儲からない?それでも不動産投資を購入すべき理由」を参考にしてみて下さい。
まとめ
今回は不動産経営について説明してきましたがいかがでしたでしょうか。不動産経営は一般的に思われているほど高利回りの投資商品ではありません。それでも不動産経営ならではのメリットがあります。また、もちろんリスクもあります。不動産経営を成功させるには事前にリスクをきちんと認識した上で、最小限におさえることが重要と言えます。不動産経営を成功させるためにこの記事がご参考になれば幸いです。